千里大学社会見学「上富良野町郷土館・開拓記念館・土の館」(令和7年5月22日)
令和7年度第1回目の社会見学は上富良野町郷土館・上富良野町開拓記念館・土の館へ行って参りました。
〈上富良野町郷土館〉(上富良野町有形文化財)
大正8年に建造された上富良野町役場庁舎をモデルに建造され、1階には開拓期~昭和にかけて使用されていた生活用具・教育資料が展示されています。学生の皆さんは懐かしそうに見入っていました。また、十勝岳噴火発生直後の上富良野の様子を写した写真や、火山泥流に飲み込まれた埋もれ木など、当時の被害の甚大さを伝える展示が数多くされており、来館者が実際に見て、触れて学ぶことができる環境が整備されていました。
2022年には「十勝岳ジオパーク」に認定されており、ジオパークの概要や成立の歴史について学習できる展示物もありました。
〈上富良野町開拓記念館〉(上富良野町有形文化財)
明治30年(1897年)に田中常次郎一行8名が三重県から上富良野町草分地区へ入植し、平成9年(1997年)に入植100周年を記念して建造されました。
大正15年に発生した十勝岳噴火の火山泥流により上富良野は壊滅的被害を受け、火山泥流により自身の母を亡くしながらも復興に尽力した当時の村長である吉田 貞次郎(1885~1948)の住宅を解体復元したもので、火山泥流の被害を被りながらも残存した大変貴重で歴史的に価値のある建造物です。
村長の娘である清野 ていが遺した史記によると、十勝岳噴火発生時にこの家もろとも火山泥流に飲み込まれたが、家の工事に来ていた左官屋に助け出されたそうです。
三浦綾子の小説「泥流地帯」の文中で上富良野町地区の開拓を行った三重団体の暮らしぶりが語られ、吉田村長の心優しい人柄や災害復旧に全力を挙げる村長や住民たちの姿が描かれています。
〈土の博物館 土の館〉
農業の素晴らしさ、土の人間との関わりの大切さ、土を取り巻く自然環境や食べ物の大切さを共に考えていく場として1992年に設立されました。開墾に使用された農機具や国内外から採取した土壌標本を見ることができ、それぞれの土壌の特色・土地改良・土づくりの苦労について学びました。
敷地内に併設されているトラクタ館では黎明期からのトラクタが多数展示されており、上富良野、そして北海道の農業が歩んできた進歩と歴史について学びました。2004年には北海道遺産に、2014年には日本機械学会の機械遺産として認定されています。
また、近年の気候変動による収穫量の変化、世界人口の増加と動物性食品の消費増加に伴う食糧不足について説明を受け、畑作と農家の大切さについても詳しく学ぶことができました。
教育委員会生涯学習係
千里大学「高齢者の防災対策・避難訓練」(令和7年5月8日)
本日の千里大学では、南富良野消防支署の木佐さん・髙橋さん・鳥羽さんの3名を講師に迎え、高齢者のための防災対策についての講義と避難訓練を行いました。
防災対策の講義では、緊急時の119番通報をした際に町内の固定電話からは南富良野消防支署へ直通になるが、携帯電話から発信すると一旦富良野消防署を経由し、それから南富良野支署へ転送されるといった仕組みについて説明を受けました。
講義終了後、避難訓練を行いました。サイレンを合図に緊張感を持ちながら速やかに屋外へ避難しており、消防職員からもお褒めの言葉をいただきました。屋外へ避難後に点呼を行い学生全員が無事避難できたことを確認し、消火器を用いた模擬消火訓練へと移行しました。消防職員から消火器の使用方法について説明を受け、その説明に基づいて全員で模擬消火を行いました。
南富良野消防支署の皆さん、ありがとうございました。
午後からは各クラブに分かれて活動を行いました。
歴史クラブは十勝岳噴火と上富良野町について学びました。
防災クラブは山菜取り実習を行いました。
器楽演奏クラブは「上を向いて歩こう」「春よ、来い」「涙の操」「四季の歌」の4曲を練習しました。
教育委員会生涯学習係